去る2月5日、西本願寺にて浄土真宗青年僧侶連絡協議会(浄青僧)が開催されました。
浄青僧は、全国の浄土真宗本願寺派の青年僧侶の会が持ち回りで開催する研修会です。ホストとなる会の地元と西本願寺で年1回ずつ開催し、次の青年僧侶の会に引き継いでいく形で続いてきた伝統ある研修会です。
今回は山陰教区楽法会がホストを務め、テーマは「私は動く~共にあゆむ いのちの輪~」、ご講師には、北京パラリンピック金メダルなど数々の成績と記録を持つ、プロ車椅子ランナーの伊藤智也選手でした。
まず、本願寺御影堂にて開会式が行われ、読経の後に御門主様からお言葉を賜りました。その後、参加した備龍会会員で集合写真を撮りました。今回備龍会からは石川会長を含め10名の会員が参加しました。
開会式後、場所を移動し、伊藤選手の講演を聞かせて頂きました。伊藤選手は若くして人材派遣会社を設立し、従業員200名の経営者としてバリバリ仕事している中で、多発性硬化症という病気を発症されました。それをきっかけに翌年から車椅子陸上競技を始められ、世界新記録まで達成されるという凄い経歴の持ち主。伊藤選手はトーク力抜群で、時に笑いをとりながら、自身の人生観を中心にお話下さいました。還暦を迎えられたとは到底思えない若々しさとバイタリティのある方で、参加した若手僧侶がみんな魅了されていたと思います。
印象に残っているのは、質疑応答の時間「夢がない若者にどんな言葉をかけますか?」という質問に対して「夢ってなくてもいいんじゃないですか?私も夢はないですよ。私はアスリートです。叶わない夢を持つよりも目の前の現実的な目標を持つこと、小さな成功を重ねていくことが大切。そして勝負の世界に生きていないのであれば、もっと楽に考えたらいいんじゃないかな。」と、とても自然体でお話下さいました。とても魅力的な人だと思いました。
浄青僧では毎回とても大きな学びと出遇いを頂いております。ホストを務めて下さいました楽法会の皆様ありがとうございました。