庄原市高野町で降り注ぐ〝県天然記念物〟

備後地方の最北端に位置する庄原市高野町へ行ってまいりました。

尾道と松江を結ぶ自動車道、通称「やまなみ街道」が開通してからというもの、高野町は大変な賑わいを見せています。

例えば、「道の駅たかの」だけで、「やまなみ街道」開通前と比べると、庄原市高野町全域の観光消費額(平成21年)の3倍に相当する売り上げがあるというのですから、地域活性化が進む町として注目が集まっています。

そこでまずは「道の駅たかの」に寄ってみることにしました。

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高野ICを降りるとすぐ「道の駅たかの」があります。

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確かに・・・

平日だというのにすごい賑わいだ!!

 

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頭に矢印が刺さっているのが今回取材班のメンバーS氏とY氏です。
何やら興味深そうに覗きこんでいます。

私の買い物が終わって戻ってみると、より興味深そうに、まだいる。

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5分後に戻ってみると、まだいる。
なにやら悩んでいるようだ。

気のせいか、いつの間にか周りも彼らを避けるように人がいなくなっています。

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その後も彼らは何かを見ていましたが、なんとなく事情は聞かずに、そっとしておくことにしました。

お手洗いに行って、戻ってみると、今度はS氏がなにやら嬉しそうにパネルを抱き抱えています。

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そういえば高野へ向かう車中でS氏が言っていた。

「〝君のいる町〟というアニメの作者〝瀬尾公治〟さんが高野町出身で、アニメの中で高野町が舞台に取り上げられているんだ。その作者は僕の友人の後輩ということもあり、連載当時は夢中になったなぁ」

この作者は現在でも「週間少年マガジン」で「風夏」というマンガの連載を持たれているスゴい人みたいだ。ちなみにS氏は「ボクはもう少年じゃない」という理由で「風夏」は読んでないらしい。

道の駅たかのHP http://www.takanoyama.jp/


その後もS氏の「君のいる町」への熱の入った話しぶりに、若干引き気味になりながらも、「道の駅」の活気を十分にあじわった我々は、本日の目的地である「圓正寺」様へと車を走らせます。

今回、同行しているY氏は

「ちょっと高野にいこうぜ」

としか知らされず強引に連れて来られたこともあり、「圓正寺」様に到着したとき、彼は驚きの声を発せずにはいられなかったらしい。

 

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「なんじゃこりゃーーー!」

 

まさかの松田優作でしたが、この度私たちが取材に来たのは、県下有数の巨樹で天然記念物の「しだれ桜」です。

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境内には寛文7(1667)年頃に植樹されたという「しだれ桜」が3本あり、そのうちの2本が、昭和34年に広島県天然記念物に指定されたそうです。

他にも春にはエドヒガン、県内最大とされるコブシなどが満開です。

圧巻の大きさで、カメラにその全貌が写せなかったのと、S氏が「カメラの撮影は俺に任せとけ!」と自信満々だったのにカメラを忘れてきたこともあり、勝手に動画をPV風に作成してみました。この壮大さの一片でも伝わるとよいのですが。

「桜を見に来られた方にゆっくりと落ち着いた時間を過ごしてほしい」
との思いから、境内でJA女性会の皆様がご好意でお店を開かれています。
抹茶の接待を受けながら、圓正寺ご住職様にお話を伺いました。

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手作りのぼた餅が本当に美味しいです!!
しだれ桜を見ながらのホッとする優雅な時間、とても贅沢です。

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-見ごろはいつですか?

「4月中ごろから下旬ですね。
他の地域に比べると開花が遅いのですが、今年は早くて中旬には満開を迎え、下旬までには散りそうですね。
例年facebookページで開花状況を更新していますので参考にしてください。」
https://www.facebook.com/enshouji/photos_stream

 

-手入れは大変ですか?

「まず桜の周りの土は踏み固めてはいけないということがあります。そこで開花のシーズンは桜の周りにロープを張って入れないようにしてます。毎年ミナラル樹脂を敷いたり調整をします。
あと消毒などは大型クレーンを使ったり、開花しなかった枝などは剪定したりします。」

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-しだれ桜について思いを聞かせてください。

「長い歴史の中で災害に遭うこともなく奇跡的に生き残っているのは、多くの人々の努力と熱意によって守られてきた結果です。
次代へ、この貴重な文化財を残すために精一杯の努力をしていきたいと思います。」
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-今後の何か方針などありますか?

「〝お寺〟は、仏様の教えがそこを通してはたらく場所ということですから、まずお寺においでいただくということが大切です。そういう意味でも遠近各地より、たくさんの方が訪れてくださることは喜ばしいことです。
しかし、そこで来られた方に仏教の教えそのものが持つ魅力を伝えるとなるとなかなか難しくて思案しています。せっかくお寺の山門をくぐってくださったのだから少しでも仏法に触れてもらうことができればよいのですが・・・。今後の課題です。」


ご住職様の真面目な人柄から、日ごろより生活の中で仏法と真摯に向き合っておられる姿がにじみ出ているようでした。
開花の時期は本堂を解放していらっしゃるそうです。せっかくお寺に入られたのですから、ご本尊の前で静かに手を合わせる時間ぐらいはもちたいものですね。

夜桜の写真をいただきました。
ライトアップされた夜桜もなんとも美しいですね。

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今年の花見には間に合わないかもしれませんが、来年はぜひみなさん訪れてみてください♪