仏教教養講座「withコロナの仏教談義」

年に一度、備龍会が開催している参加費無料の仏教教養講座!
今年度は、新型コロナウィルス感染拡大により、動画共有サービス「YouTube」を用いた生配信にて開催します。ご講師は、龍谷大学教授 玉木興慈先生。講題は「共に生きる~私たちは何と共に生きるのか~」です。
長きにわたるコロナ禍で、多くの方が不安を抱えながらの生活をしいられています。この度、備龍会では、このような状況だからこそ、多くの方にお念仏の教えに出遇っていただきたい!そんな思いで、仏教教養講座を開催いたします。
場所を問うことなく誰でも自由にスマホやタブレット、パソコンで視聴することができます。また、視聴するための機器をお持ちでない方やインターネットの環境が整っていない方に限り、備後教堂にお参りいただき、大きなスクリーンで聴講することができます。
皆様のご参加、心よりお待ちしています。


日時

令和3年3月12日(金)
13:30~16:30

参加方法

①YouTube(ユーチューブ)
YouTubeにて「備龍会」又は「withコロナの仏教談義」で検索
https://www.youtube.com/watch?v=KLhRezktXJs にアクセス

②備後教堂(本堂の大きなスクリーンで聴講)
視聴するための機器をお持ちでない方、又はインターネットの環境が整っていない方に限ります。13:00から受付。
アルコール消毒をおき、本堂は席の間隔をあけ、休憩時には換気をするなど、感染対策を行います。また、参拝者はマスク着用をお願いいたします。

講義資料

講義資料PDF

参加費

無料 ※申し込み不要

講師

龍谷大学教授 玉木 興慈 師
1969年大阪府に生まれる。
今年4月より龍谷大学文学部長就任予定
著書は『歎異抄のことば』(本願寺出版社、2015年)
現在、本願寺月刊『大乗』に「和のこころ」―親鸞聖人のご和讃―を連載中

≪訂正とお詫び≫
仏教教養講座の案内文面におきまして、講師のプロフィールに「昨年より龍谷大学文学部長に就任」とありましたが、「今年4月より龍谷大学文学部長就任予定」と訂正いたします。
講師の玉木先生、並びに学校法人龍谷大学にご迷惑をおかけしましたこと、お詫び申しあげます。

日程

13:00   受付(教堂に参拝される方)
13:30   開会式
13:40   講義 ①
14:25   休憩 
14:35   講義 ②
15:20   休憩 
15:30   先生への質問タイム
16:15   閉会式
16:30   解散

演劇部という世界

「部活何やってたん?」
「演劇部やで」
「じゃあ泣いてみてや!」
演劇部でしたというと、大体聞かれます。演劇部といっても泣く練習なんてしたことありません。ドラマや映画を見ていると、よくあんなに涙が出るもんやなーと逆に感動します。やっぱりプロは凄いですね!!

 私は高校の時、演劇部に所属していました。演劇部っていうと、マイナーなためあまりピンとこないと思います。そんな演劇部の世界について、ご紹介いたします。

 演劇部では、「発声」「台本読み」「劇練習」と大まかに分けて練習をしていました。この中でも、「発声」は体力づくりと活舌、羞恥心の克服を兼ねた基本中の基本の練習でした。「あめんぼ赤いな あいうえお~」などが有名ですが、私がいた演劇部では江戸しりとり唄の「牡丹に唐獅子」(コラム最後に掲載)というものを毎日やっていました。毎日やっていると不思議なもので、1ヶ月経たないうちに何も見なくてもできるようになります。こういった発声練習を部室だけでなく、校内や学生が行き来する自転車置き場や校門でやるので、皆からジロジロ見られます。大体の部活もそうだったと思いますが、慣れるというのは結構大切ですね。

 毎日の練習は、もちろん上手くなるためですが、やはり大会で優勝するためでした。「演劇部って大会あんの!?」とよく驚かれますが、もちろんあります。演劇部では、年2回春と秋に大会があります。春大会は新入生にとっての初舞台です。私も初めての舞台はめちゃくちゃ緊張しました。初めてのセリフは鳩時計のモノマネだったことを覚えています。ただ、春大会は順位を決めるわけではなく、他校との合同鑑賞会のようなものでした。
代わって秋大会は、全国に約2000ある演劇部の頂点を決める大会です。県大会で1位になると、全国を9つに分けたブロック大会、そこで1位になると全国大会に進めます。上演時間は60分以内、装置の設置から退去の時間は30分以内と定められています。1秒でも超えると失格です。ブザーが鳴り、幕が上がると客席の顔は見えません。これまで練習してきた通りに、流れを乱さず演じていきます。それでも想定外のアクシデントやちょっとしたミスは起こってしまう時があります。そんな時、顧問の先生の言葉が頭の中で流れます。「アクシデントというものは、気を付けていても起こってしまいます。その時はその時。焦らず落ち着いて、身を任せない。」今でも先生の言葉が残っています。

 演劇部は、「one for all, all for one(一人は皆のために、皆は一人のために)」を体現した部活であると先輩から教えられました。演劇は、皆と共に同じ舞台に立ち、その場でしか感じられない一瞬が詰まった60分間を過ごすことができる世界だと思います。演じた役は、そのほとんどが現実にもあるような人々ばかりでした。でも、その時々で異なる自分自身を作り上げることができました。熱くて楽しく、当時の私にとって一番大切だった演劇部という世界でした。

執筆者 窪田滋弘