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備龍会50周年記念事業「お聴聞手帖」
お聴聞をより楽しめる手帖制作中♪

備龍会は来年結成50周年を迎えます。
現在、その記念事業のひとつとして、「お聴聞手帖」を製作しております。

「お聴聞」とはお寺でご法話を聞くことをいいます。
この手帖は、「お聴聞」をより身近なものとして感じていただけるように、「聴く」「書く」「知る」を楽しむ体験手帖として、お聴聞がもっと楽しくなる橋渡しになるような手帖を目指して推し進めております。

デザインは、長崎が誇るグラフッィクデザイン事務所「ARJUNA」(アルジュナ)様に手掛けていただけることになりました。

アルジュナ様は、取締役の牛島樹世さんが真宗大谷派のお寺の出身ということもあり、「親鸞聖人750回忌の記念ロゴ」や「親鸞フォーラム」など、真宗大谷派ではこれまでに何度かお仕事をされておられますが、本願寺派とは初めてのご縁だそうです。
以前よりおしゃれなデザインの数々に、「いつかここでデザインをお願いしたい」とヨダレを垂らして見ていたところに、このたびのご縁が結ばれました。最近では「長崎デザインアワード2022」で受賞をされています。



先般、アルジュナ様と打ち合わせのため、会長田坂英尊と事業部部長伊川大慶で福岡県に行ってまいりました。


普段はオンラインでやり取りをしていますが、やっぱり対面での会議は楽しいです♪

私たち素人の浅はかな案を、いつも想像の何倍も超えて、形にしてくださり、さらには、より素晴らしい企画まで提案していただき感謝です。

あなたのいちばん「ちょうどいい」を
見つけて整えしっかり伝える
それが私たちの仕事です


その言葉に偽りなし!!その言葉以上のものを届けていただいております。
プロのお仕事に毎回ただただ驚くばかりです。

来年1月の完成を目指して、毎日かなりの熱量で協議を重ねています。
お寺参りには必ず持って行きたくなるような手帖になる!

こうご期待!

これから詳細少しづつ明らかにしていきますので皆さんどうぞお楽しみに!!

「育む」とは?

六月と言えば梅雨。汗っかきの私には少し嫌な時期の到来です。そんな梅雨ですが広辞苑を引きますと「黴雨(ばいう)」とあります。つまり、湿気の多いこの時期に「黴(カビ)」をもたらす「雨」ということで「黴雨」と呼ばれるようになったそうです。その後、「黴」は同じ音である「梅」という漢字にあてはめられ、一般的には「梅雨」と書くようになったのが一説だそうです。一つ一つの言葉には由来があり調べてみると面白いものです。

数年前、我が家に四十雀(シジュウカラ)が巣を作りました。家の中から外を眺めていると、白と黒の模様をした四十雀がくちばしに草をくわえて、どこかに運んでいるのです。毎日のようにその姿を見るため、不思議に思いながら外に出て様子をうかがっていると、四十雀は洗濯物を干す小屋の柱の中に入っていくのです。これは間違いなく巣をしていると思い、鳥には申し訳ないと思いながら柱の上から写真を撮ってみたのです。すると、なんときれいな卵が7つ!四十雀はこの卵を産むために長い時間をかけて草を運び、巣を作っていたのです。それからというもの私はどうしても柱の中が気になり、定期的に写真を撮って観察をすることにしました。
まずは、親鳥が卵を温めている様子です。親鳥の熱が卵の中に届くことによって、生卵から雛へと成長していきます。あたたかくも力強い親鳥の姿です。ちなみに、卵を温めるのはメスの仕事。オスは餌をとる時間のないメスのために、餌を運んできてくれるそうです。

そして、約2週間後です。ピンク色の物体が写っています。7つある卵の一つから雛が孵っていたのです!しかし、まだ6つは卵の状態…。大丈夫だろうかと心配をしていましたが、後日、写真を撮ると無事に孵っていました。

雛が孵ると親鳥は餌を与えなければなりません。一日中休むことなく餌を探しまわり雛へ与えます。すると、雛はどんどん大きくなり2週間後にはこんな状態に(下の写真)。あきらかに巣のキャパを超えています。ここまでくると巣立っていくのは時間の問題です。

それから数日後のことです。窓ガラスに「ドーン」という衝撃音が…。なんと、四十雀のこどもが窓ガラスにぶつかってきたのです。大丈夫だろうかと心配をしていましたが、数分後、元気に親鳥のもとへと飛び立っていきました。毎日張り込んでいたわけではありませんが、偶然にも巣立ちの瞬間をカメラにおさめることができ観察を締めくくることができました。

四十雀からすると写真を撮られ鬱陶しかったかもしれませんが、親鳥の姿をとおしていのちの営みを感じることができました。実は、題にあげた「育む」とは、この親鳥の姿そのものなのです。広辞苑を引きますと「育む」は「羽包(くく)む」の意、「親鳥がその羽で雛をおおいつつむ」とあります。つまり、愛しい雛を羽で大事に包む様子から「育む」という日本語が生まれたのです。それは100%雛のためにはたらいている姿です。親鳥は雛のために巣を作り、雛のために卵を抱き温め、雛のために餌を探し回り、雛を鳥へと成長させます。この姿こそが「育む」という言葉の由来なのです。「育む」とは、あたたかさのなかに決して見捨てないという親鳥の力強さをあらわす言葉だったのです。

浄土真宗の阿弥陀様は私たちを仏へと育んでくださいます。それは、決して見捨てることはできないという親心であります。「なぜ?頼んでもないのに!」と思われるかもしれませんが、阿弥陀様から見ると私たちも雛と同じように殻の中に閉じこもって生きているからです。

2年ほど前、サマースクール(お寺でする夏の学校)で平和公園に行きました。私は、引率で小学生と一緒に歩いていたのですが、その中の一人が私のことを「おじちゃん」と呼ぶのです。「スクール=学校」でありますから僧侶のことを「先生」と呼ばすようにしているのですが、その子は初めての参加で何て呼んだらいいのか分からなかったのです。しかし、そんなことはどうでもよく、私にとってグサッと突き刺さったのが「おじちゃん」という言葉でした。私は、その当時33歳。まだまだ若いと思っていたけれども、小学生から見ると「歳がいったおじちゃん」だったのです。私自身が見る私の姿と小学生が見る私の姿は大きく異なっているのです。33歳の私がいることは事実ですが、その私をどのように見るかは人それぞれです。つまり、みんな同じ世界を生きているようでも、それぞれが自分の心で作り出した世界を生きているということです。それは、まさに自分の世界(殻)の中に閉じこもって生きている私の姿なのです。

私たちにとって、今見ている世界がすべてであります。その私には「死んだらどうなるの?」という人生最大の問題に答える知恵はありません。つまり、何も見通すことができないまま死んでいかなければならないのが私の生涯なのです。その私に、阿弥陀様は私の知恵では及ばない世界(浄土)があることを知らせ、その世界へ迎えとり仏にしてくださるのです。親鳥の熱が卵の中に届いていたのと同じように、私という殻を突き破ってそのことを知らせ仏へと育んでくださるのです。それは、私を抱きとり決して見捨てることのないおはたらきであります。

筆者 川上順之

受け継がれてきた郷土料理「うずみ」

旧府中市内のお寺の報恩講では、江戸時代から福山近隣に伝わる郷土料理「うずみ」が精進料理で振舞われているという情報を得て、府中市の中心地にある明浄寺様をお訪ねすることにしました。

※レポートが遅くなってしまいましたが、実際にお伺いしたのは12月です。

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府中駅前の道をまっすぐ行くと、突き当たりにあるのが明浄寺様で、備龍会の16代目の会長がご住職をされているお寺です。

※「報恩講」は浄土真宗の宗祖親鸞聖人の90年のご生涯にわたるご苦労をしのび、ご遺徳を讃え、ご恩報謝する大切な法要です。


途中とても素敵な建物があったので立ち寄ってみました。

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「恋しき」というチャーミングな名前の建物で、明治5年に創業した料亭旅館を再利用したお食事処とのことです。
府中市はかつて「備後国府」が置かれ、備後国の政治、経済、文化の中心であったこともあり、現在でもこういう奥ゆかしい佇まいの建物を見ることができます。
また、府中市には創業100年を超える企業が60社もあるということからも、その歴史の深さを伺えます。


さらに寄り道をする我々は、アイス屋の老舗「東屋」へ向かいました。
こちらでは神戸や大阪で数年前から話題をよんでいる「インコアイス」を食べてみることにしました。
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私は「オカメインコ」をチョイスしましたが、他にも、セキセイインコ・コザクラインコ・モモイロインコ・ヨウム・ぶんちょうの全6種類のラインナップがありました。
フタがオカメインコの顔になっていてとっても可愛いです。

商品説明には
「口を開けて寝ていたら、オカメが顔の上を通り抜けて、足が口に入ったような・・・風味」

恐る恐る食べてみます。
中には「ひまわりの種」が入っていて、インコっぽい風味を確かに感じますが、味はかなり美味しい!!
横で自称インコ好きの先輩が「セキセイインコアイス」をニヤニヤして食べているのを「気持ち悪いなぁ」と横目で見ながら美味しくいただきました。
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その後も、実際には寄り道をくり返し府中を満喫した我々でしたが、本来の目的から反れすぎるのでここでは泣く泣く割愛し、お寺へ向かうことにします。

さて、取材陣の府中のイメージといえば、「府中家具」「府中味噌」「府中焼き(お好み焼き)」と大きくこの3つなのですが、明浄寺様のすぐ横には、「浅野味噌」というお味噌屋さん、そしてお寺の左右に「さち」と「古川」というお好み焼き屋(どちらも府中では予約必須の人気店)があるという「これぞ府中!!」という立地条件(残念ながら近所に家具屋はないようですが・・・)。
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お土産に浅野味噌で「乾燥みそ(フリーズドライ)」と「府中味噌ラーメン」を買ってみたのですが、これが絶品です。府中に行かれた際にはお土産におススメです。
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また本題から反れてしまいましたが、ようやく明浄寺様に到着し、まずは本堂にお参りさせていただきました。

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綺麗にお荘厳されたお内陣もさることながら、驚かされるのはご本尊の大きさです。
浄土真宗でこれだけ大きなご本尊は珍しいのではないかと思いますが、約160cmあるらしいです。

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美しく彩られたお供物は、ご住職様を中心に型を取るところから手作りというのですから驚きです。


さて、いよいよ本題である「うずみ」についてお伺いをしていきました。
うずみというのは、江戸時代の倹約政治により、贅沢品とされた具材をご飯で隠して食べたのが始まりと言われる料理です。しかし、いつしか贅沢を隠す必要がなくなったからなのか、一般的には作られることがなくなった料理らしいです。
最近でこそ、「B級グルメ」というご当地の郷土料理を競う催しが注目されるようになり、名前を聞くようにもなりましたが、長い間、その存在は隠れていました。

明浄寺様の「精進うずみ」の作り方に明確なレシピというものは存在せず、作り手からまた新しい作り手へと伝授されてきました。

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材料には、ごぼう、しいたけ、人参、里芋、銀杏、豆腐、ユリ根、しめじを使います。
左のお皿は完成したあとに添える薬味で、ゆずの皮、せり、ふきのとう、しょうが、ねぎです。

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しいたけ・昆布でだしを取り、味付けをした汁で、ごぼう、人参、しいたけを煮ていきます。

DSC02298続いて、里芋、銀杏を投入!

DSC02299最後に豆腐、しめじ、ユリ根をいれます。

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ずいぶんと大雑把な解説になりましたが、最後にご飯をのせて、具材を隠して完成!!
先に汁を注いでから後でご飯をよそうのが特徴的です。
写真では具材を多めに入れていますが、本来は具材が見えないようにご飯をよそっただけにみせて贅沢しているのを隠して食べる料理だそうです。


味については、美味しいことはもちろんのことですが、この美味しさを文章で伝えることは非常に難しいです。ただ、流行もあり、某所で最近になって急に見かけるようになった「うずみ」とは全く異なる美味しさであるということだけは伝えておきたいです。
それは、まず精進料理ということがあります。そして長く途絶えることなく、この料理を伝え、何十年、何百年と変わることなく、作り守り続けられてきた伝統の味。日ごろは贅沢はできなくても、報恩講のときには、聖人様のご苦労に感謝し、少しでも華やかに厳修したいという先人の願いと、それを受けて今作られている方の思いが詰まった、深い深い味ということです。
深くご恩を喜びながら、有り難くいただきました。


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帰るころにはすっかりと日が暮れて、境内では竹で作られた灯篭が夜のお座を華やかに引き立てていました。

お寺はその時代に合わせた取り組みや動きをしなければならないということがあります。しかし、一方で先人たちが守ってきてくださった歴史の重さ、われわれの前に高く法灯をかかげて歩みをすすめてくださった先輩方の思いに心を寄せて、伝統的な部分、守られてきたものをこれからもしっかり伝えていくということも、改めて大切にしていきたいと実感としてかみ締めさせていただきました。

「仏教教養講座」開催します!!

「仏教教養講座」は、宗門内外問わず広く社会で活躍されている方を講師にお招きし、参加費無料の公開講座として、年に一度開催しています。

今年度は、若林眞人先生と、宮部誓雅先生に、親鸞聖人の御生涯を絵で表した御絵伝についてプロジェクターを使い解説いただき、その後、ご法話をいただきます。

どうか皆様お誘い合わせのうえ、ご参加くださいませ。


日時  2016年2月29日(月)13時半より
場所  本願寺備後教堂 2階本堂
〒720-0052 福山東町2-4-5  ℡084-924-5759
講師  大阪教区 中島東組 光照寺 若林眞人 師
大阪教区 島中南組 誓覚寺 宮部誓雅 師
講題  「御絵伝第一幅 法然聖人との出会い」

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