仏教教養講座『若き日の親鸞聖人』

4月6日に本願寺備後教堂にて備龍会主催の仏教教養講座を開催いたしました。この講座は広く一般の方に仏教に触れてもらいたいという願いのもと、年に1回開かれている公開講座です。本年度は淺田恵真和上をお招きして『若き日の親鸞聖人』と題して、ご講義を賜りました。

会員による会場設営
受付の様子

ご講義を聞かせて頂く中で、私たちがこれまで親鸞聖人のご生涯を学ぶにあたり、聖人が比叡山を降りられて念仏の御教えに入られたという出来事をただ記述上だけで受け取っていたことに気付かされました。

聖人が9歳から29歳までの20年間を全てついやして積み重ねられた修行は、決して簡単なものではありません。当日のご講義では、そうした聖人の20年間の御苦労を偲び、また比叡山の行者さま方の御苦労を聞かせて頂くことで、改めて念仏の御教えのありがたさを実感させていただきました。

会場の様子
密にならない様に会場を分散しました

千日回峰行のお話では地球1周分に相当する距離を巡拝する厳しさと、「堂入り」という9日間の断食、断水、断眠、断臥(横たわらない)を伴う行の過酷さをご講義いただきました。そのご講義の中で特に印象的だったのは巡拝中の行者さまを若い行者さまが後ろから棒で押し、その歩みを補助するというお話です。荒行に臨む行者さまの姿を間近で感じ、その補助に携わることで「私も何時か千日回峰行に臨みたい」という意思が育まれるのだと、淺田和上は仰いました。

そうして現代まで絶えることなく受け継がれて来た千日回峰行の尊さと、その荒行に命を賭して臨む行者さま方の覚悟には、ただただ感服するばかりです。

当日は多くのご参加を賜り、誠にありがとうございました。淺田和上におかれましてもご多忙の中、備後教堂までお越し頂き、大変貴重なご講義を賜りましたこと、備龍会会員一同厚く御礼申し上げます。

「やさしく学ぶ正信偈」七高僧編 4回~8回の日程のご案内

龍谷大学教授の玉木興慈先生をお招きして、2021年度より開講しております、備龍会主催連続講座「やさしく学ぶ正信偈 七高僧編」の第4回以降の日程が決定いたしました。講座は前年度に引き続き、会場を3つ(備後教堂・御調東組浄泉寺様・世羅組正満寺様)に分け、各会場にスクリーンを設け、先生には大学より生配信をして頂きます。どこの会場でも受講できますので、ご都合の良い会場にお越しください。申し込み・予約等はいりません。七高僧の方々が現代まで伝えてくださったみ教えを共に学ばせて頂きましょう!

心よりお待ちしております。

●YouTube等での配信は行いません。会場でのご受講のみとなりますことをご了承くださいませ。

日時

第4回】
2022年5月25日(水)
道綽禅師を讃える文「唯明浄土可通入」を中心に

【第5回】
2022年7月4日(月)
善導大師を讃える文「善導独明仏正意」を中心に

【第6回】
2022年10月4日(火)

源信僧都を讃える文「報化二土正弁立」を中心に

【第7回】
2022年11月21日(月)

源空聖人を讃える文「選択本願弘悪世」を中心に

【第8回】
2022年12月19日(月)

親鸞聖人に学ぶ私の「正信偈」、「道俗時衆共同心」を中心に

●時間は各回全て13時半~16時(受付13時~)の開講です。 

会場

・福山 備後教堂
・尾道 浄泉寺
・世羅 正満寺

参加費

各回1000円

講師

龍谷大学教授 玉木 興慈 師
1969年大阪府に生まれる
現在、龍谷大学教授 文学部長
著書は『歎異抄のことば』(本願寺出版社、2015年)
現在、本願寺月刊『大乗』に「和のこころ」―親鸞聖人のご和讃―を連載中