この度、備龍会が発案して企画した「スゴロク」の販売が終了することとなりました。
お楽しみいただいておりました皆様には、改めて厚くお礼申しあげます。
これからも、子どもや若者にも浄土真宗のみ教えに親しんでもらえるような取り組みを志して活動してまいります。
今後ともよろしくお願い申しあげます。
「ニュース・トピックス」カテゴリーアーカイブ
備龍会主催行事のお知らせやご報告はもちろん、メンバーのお寺や個人の活動など、さまざまな関連情報を随時お知らせしていきます。
2019年「やさしく学ぶ正信偈」連続講座のご案内
昨年から開講した「やさしく学ぶ正信偈」講座!!
連続研修ゆえに、ならでは、だからこそ、時間をかけて丁寧に細やかく進めていくことができる講義形態が好評で、今年度も継続して開講させていただくことになりました。
ご講師には引き続いて、龍谷大学教授であられる玉木興慈先生においでいただきます。
ご門徒の方でも、お寺の方でも、初めて仏法に触れる方でも、どの回からご参加されても聞きやすい講座となっております。
親鸞聖人が浄土真宗のみ教えを簡潔に凝縮して示された讃歌「正信偈」を〝やさしく×楽しく×有り難く〟ご一緒に学ばさせていただきましょう!!
- 日時
第6回4月18日(木)
第7回5月23日(木)
第8回7月 4日(木)
第9回9月12日(木)
第10回11月21日(木)
各回15時~18時まで(受付14時半~)
※休憩を間に取ります - 場所
本願寺備後教堂
〒720-0052 福山市東町2-4-5
℡084-924-5759 - 講師:玉木興慈 先生(龍谷大学教授)
- 対象:どなたでも
- 参加費:各回2,000円
- お問い合わせ
電話 : 084-924-5759
MAIL : dragonjournalonweb@gmail.com
仏教教養講座「私のとなりのカルト宗教」のご案内
年に一度、宗門内外問わず活躍されている方をご講師にお招きし、参加費無料の公開講座として開催している「仏教教養講座」!
今年度は「私のとなりのカルト宗教」と題し、瓜生崇先生に分かりやすくスライドを用いて、カルト問題についてのご講義をいただきます。
瓜生先生は、引く手数多で日々全国の様々な場所でご講演されています。
「カルトってそもそも何なの?」
「私とどのような関係があるの?」
「どの宗教をカルトっていうの?」
「どうやって勧誘されるの?」
「どういう問題があるの?」
日頃なかなか掘り下げて聞くことができないことを、真面目な中にもざっくばらんにお話ししてくださいます。
カルトはよその話ではありません。〝私〟のすぐとなりに潜んでいます。
まずは知るところからはじめましょう。
初めてお寺に参られる方も大歓迎です。
皆様お友達などお誘い合わせのうえ、ご参加ください。
日時
平成31年2月7日(木)
13:30~16:50
場所
本願寺備後教堂(広島県福山市東町2丁目4-5 ℡084-924-5759)
参加費
無料 ※門徒・僧侶問わずどなたでもお越しいただけます。
講師
真宗大谷派 玄照寺住職 瓜生崇(うりう たかし)氏
プロフィール
1974年東京生まれのネコ好きな坊さん。大学在学中に浄土真宗親鸞会という新宗教に入会。大学を中退して同会の専従講師になり、カルトな青春時代を送った後、12年後に脱会。その後はシステムエンジニアとして働いた後、何故か滋賀県のお寺の住職に。
「響流書房」という電子書籍専門の仏教書出版や、「浄土真宗の法話案内」という法話情報サイトをやってます。好きな動物はネコ。大事なことなので二度言いました。」
日程
13:00 受付
13:30 開会式
13:50 講演
16:15 質疑
16:45 閉会式
16:50 終了
お寺でカープ観戦!
カープ優勝おめでとう!
そしてありがとう!
三連覇って…以前は「Aクラスに残ってCSに行けばワンチャンスも…」みたいに考えてたはず。こんな日常が来るなんて誰が想像していたでしょうかぁ\(゜ロ\)(/ロ゜)/
備後地方でもまさにカープ優勝の歓喜の渦真っただ中です。
今年こそは日本一!みんなで応援するぞー!って熱気が高まってますね。
そしてそこで新たな問題が…
みんなで応援する場所がなーい!!!
そうなんです。空前のカープ人気でチケットなんて手に入りません。カープ観戦会を行っている飲食店もどこもいっぱいで入れません。そしてほとんどの場所は家族連れではなかなか行きにくい…、でもみんなで応援したい…。
そんな問題に直面しているアナタ様へ朗報です!
備龍会会員のお寺で
お寺でCarp観戦!!
やってます!!
Carp観戦会を開催されるお寺は
福山市東川口町の崇興寺さんです。
崇興寺さんでは過去にもカープ観戦会を行っておられて、↑は一昨年前に開催されたときの様子です。
本堂が真っ赤なユニフォームで染まってますね(笑)
テレビや新聞などでも取り上げられて大変好評だったそうです。
以下は崇興寺さんのHPから拝借した文章です
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今回もクライマックスシリーズファイナルステージ・日本シリーズ全日程開催します‼
本堂に150インチのスクリーンを設置して音響も観戦用にスピーカーをしっかり設置するので大迫力で観戦できます!地上波のみならずスカパーも用意していますので、全試合ノーカットで観戦できます!おそらく地上波の方が実況解説が面白いので、基本は地上波放送を流そうと思います(笑)
崇興寺では、場所の提供とお手洗いをお貸しすることぐらいしかできませんが、飲食物・アルコール類などは全て持ち込みOKですので、各自でお持ちよりください。前回はピザの宅配を頼まれた方も…。カープファン同士で御裾分けし合って頂ければ、幸いです。私は遠慮なく食べますよぉ!(笑)
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これは楽しそうです!
家族連れで安心して参加できますね!
誰でも無料で参加できる観戦会ですから、カープを応援する場所のない皆さん、崇興寺さんで仏様と一緒に応援してみてはいかかでしょうか?
また、当ホームページの備後地域のお寺を巡る「お寺日和。」のコーナーでは、次回崇興寺さんの”カープ観戦”にお邪魔させていただく予定です。またレポートも覗いてみてください♪
●崇興寺とのお付き合いの有無を問いません
●試合開始時刻30分前から入場できます
●飲食物持ち込みOK.アルコール可.宅配可
●入場制限がかかる場合があります(50名程度)
●予約は受け付けておりません
●ゴミは全てお持ち帰り下さい
●寺院優先の為、急遽中止になる場合があります
崇興寺HP➡https://soukouji.com/
急遽中止や人数制限もあるとのことなので、一度お問い合わせをされた方がいいかもしれません。
備後弁伝道ポスター作りました!
仏教の教えや人生訓などを伝えるお寺の掲示板が各地で注目を集めています。SNSでは「輝け!お寺の掲示板大賞」という取り組みまで始まっています。
この度、備龍会においても
「温もりあるご法義が身近な言葉で伝わるように」
との思いから、馴染みのある備後の方言を使ってポスターを制作いたしました。
ポスターは、備後の魅力ある景色を背景にして、下部に言葉の解説を入れています。
A2サイズで「縦置のもの3種類」「横置のもの3種類」の「6枚1セット」となっております。
備後教務所にて1セット200円で販売しております。
また、郵送を希望される方は送料として400円が別途必要(振り込み手数料購入者負担)となります。
郵送をご希望の方はお問い合わせください。
お寺の掲示板をきっかけに、寺院と仏教に関心をもってもらえる一助になると嬉しいです!
「こらえとる以上に こらえてもろぉとったのぉ」
「悲のにゃぁところに 阿弥陀はたたん」
「いぬるところがあるけぇ はぁ 安心じゃ」
「言葉にできん悲しみがある じゃけぇ人は泣くんじゃろ」
「いつでも こけぇ おってくださる」
「まぁ そがに はぶてんさんな」
以上の6種類となります。こちらの画像につきましては、ご自由にお使いください。
「やさしく学ぶ正信偈」講座中止のご案内
この度の豪雨災害で被災された皆様におかれましては心よりお見舞い申し上げます。
7月12日(木)15時より備後教堂にて開講を予定しておりました「やさしく学ぶ正信偈」ですが、教区内の寺院様、門信徒様の被害状況を鑑みまして、中止とさせて頂きます。
ご予定下さっておられました皆様には誠に申し訳ありませんが、ご理解の程宜しくお願い申し上げます。
次回は9月27日(木)に開講させて頂きますので宜しくお願いいたします。
お供物特集(後編)
お供物特集(後編)では、実際に一般寺院ではどのようなお供物が作られているのか?その実例を中心にご紹介していきたいと思います。
供笥と方立
まず、お供物特集(前編)でも少し触れましたが、主にお供物は供笥(くげ)、または鏡台(かがみだい)・雲脚台(うんきゃくだい)と呼ばれる器具に盛っていきます。
※供笥(くげ)は宗派によって呼称が異なりますが、仏教各宗に用いられます。いつの頃から用いだしたのか明らかではありませんが、室町時代には今のような形式で行われていたようです。
供笥(くげ)の周囲には「方立(ほうだて)」と呼ばれるものを立てます。
「方立」は『真宗事物の解説』西原芳俊著によれば、もともとは「饗立(きょうだて)」と称し、饗膳正式(もてなし料理の膳)の場合に、初めは物のこぼれ落ちないために用いたものが、仏前のお供物の装飾として用いられるようになったそうです。
また、『実悟記』には「香立(方立のことを指す)は華葉を表し、供物は蓮台を表して華束と名づけたるか」とあり、方立は蓮華の花びらを象ったともいわれます。
ちなみに、西本願寺ではこの方立は必ず重なりが左が前になるように立てられています。
お供物実例
お供物は作法の上から①餅 ②お菓子 ③果物 の順に重んじられています。
ここからは実際にお寺でお供物を作られる様子や、完成した姿を、一挙にドドーーン!とお届けしていきます。
①お餅
蓮如上人(本願寺8代目宗主:1415~1499年)の時代の記録を見ますと、お供物はすべて小餅ばかりで、餅以外の菓子や果物に類するものを用いるようになったのは、ずっと後代になってからのようです。
お餅はお寺の方やご門徒の方々が、餅をつくところから、色付け・盛り付けに至るまで、手作りされるお寺も多く見受けられます。
作られる工程を普段はなかなか見ることができませんが、そこには様々な工夫が施され、丁寧にお手間がかけられた大きなご苦労が詰まっています。
②お菓子
お菓子は、後にお配りしやすいもの・食べやすいものが選ばれることが多いようです。また法要後、より素早くお下げして参拝者などにお配りできるように、「お供物ほどき」として解体しやすい形で作られるという工夫も見られます。
③果物
果物は上部写真:左の通称「段盛」と呼ばれる道具を使って盛られることが多いようです。
また、備後で身近な瀬戸内海は〝みかんどころ〟ということもあり、備後ではみかんのお供物を見ることが多いです。
お下がりをいただく
あるご門徒宅での一コマです。
お勤めが終わり、お茶をいただきながら、そのお宅のおばあさまとお話しをしていました。すると、そこに小学生のお孫さんが学校から帰ってきました。
孫「ただいまー!!」
祖母「お寺さんが来てくれとってじゃけぇ、ちゃんとご挨拶しなさい!」
その言葉を聞いて、お孫さんが元気よく挨拶をしてくれました。挨拶にすぐ引き続いて、
孫「おばあちゃん、なんかおやつある?」
その問いに、おばあさまは少し照れくさそうに笑いながら、私に軽く会釈して返事をしました。
祖母「お仏壇にお菓子がお供えしてあるから、手を合わせてお礼してからいただきなさい。」
お孫さんは私の横を通りすぎ、慣れたようにお仏壇の前に座りました。そして手を合わせてお礼をすると、お供えしてあったイチゴ大福を手にし、先にイチゴ大福をよばれていた私の横にちょこんと座ると、「いただきまーす!」と、勢いよく食べ始めました。
祖母「そない慌てて食べようたら喉に詰まらせるよー」
何とも微笑ましいひと時に、こころが温まるようでした。
もしかすると、こういったやりとりは少し前までは多くのご家庭で当たり前のように見られたのではないでしょうか。
今ではずいぶん懐かしい光景になってしまったでしょうか?
「お供物」をさせていただくということは、ひとつに、いのちの恵みを、仏さまのお恵みとして心から喜び、その有難さに感謝していくということです。
そのことを日常的に先人たちは教えてくれていたものです。
日々の恵みを仏さまからの〝お下がり〟としていただくところに、自然と物の有難さがしみついていたのではないでしょうか。
何事も仏様からの〝授かりもの〟として、改めて感謝の気持ちでお礼させていただく一日一日を、共々に大事に歩まさせていただきたいことです。
終わりに
前編・後編にわたってお届けした「お供物特集」いかがだったでしょうか?
皆さまのお寺やご家庭のお仏壇になされるお供物のご参考になるようなことがあれば幸いです。
また、お供物の写真は、これからもこちらのレポートに順次追加してアップしていこうと思っておりますので、ご参考にまたぜひ覗いてみてください。
最後になりましたが、この「お供物特集」に写真提供等々、ご協力いただきました多くの皆さまに深く感謝申しあげます。有難うございました。 合掌
「やさしく学ぶ正信偈」連続講座はじめます!
昨年開講した連続講座「やさしく学ぶ浄土真宗」に続いて、今年は「やさしく学ぶ正信偈」の連続講座を開講いたします。
親鸞聖人が浄土真宗のみ教えを簡潔に凝縮して示された讃歌「正信偈」をやさしく学んでいきます。
講師には前回の連続講座「やさしく学ぶ浄土真宗」に引き続いて、京都龍谷大学教授であられる玉木興慈先生においでいただきます。
ご門徒の方でも、お寺の方でも、初めて仏法に触れる方でも、浄土真宗に興味がある方ならどなたでもご参加いただけます。
皆さまお誘い合わせのうえ、どうぞお越しください。
ご一緒に学ばせていただきましょう!!
- 日時
第1回3月 8日(木)
第2回5月17日(木)
第3回7月12日(木)
第4回9月27日(木)
第5回11月8日(木)
各回15時~18時まで(受付14時半~)
※休憩を間に取ります - 場所
本願寺備後教堂
〒720-0052 福山市東町2-4-5
℡084-924-5759 - 講師:玉木興慈 先生(龍谷大学教授)
- 対象:どなたでも
- 参加費:各回2,000円
- お問い合わせ
電話 : 090-9871-7536
MAIL : dragonjournalonweb@gmail.com
(受付担当者:佐藤知水)
仏教教養講座「地獄絵絵解き 音解き」のご案内
備龍会が年に1度開催する「仏教教養講座」、昨年は親鸞聖人の御生涯を絵で表した「御絵伝」のご解説をプロジェクターを用いて、わかりやすく、また有難く解説していただきました。
今年度は、「地獄絵絵解き 音解き」と題し、ご講師に関西学院大学文学部教授 西山克先生をお招きし、プロジェクターを用いて地獄絵「熊野観心十界図」を詳しくご講義いただきます。
その後は楽団 ファンファーレ・ロマンギャルドによる迫力ある演奏に影絵人形劇影像 蝸牛車の影絵を通して、より立体的に地獄の世界を味わっていきます。
昨年、龍谷ミュージアム特別展「『地獄絵ワンダーランド』プレミアムナイト企画」でご講演された際は、超満員で大好評でした。
「地獄は一定すみかぞかし」(地獄こそが決定的なわたしの住みかなのです)と親鸞聖人はおっしゃいました。同時に「そのようなあなたを救わずにはおられない」と願い、はたらかれる阿弥陀様のお救いを慶ばれたのです。
地獄を深く学ぶ中に、阿弥陀様のお慈悲を仰がせていただきましょう。
どうか皆様お誘い合わせのうえ、ご参加ください。
日時
平成30年3月1日(木)
13:30~16:40
場所
本願寺備後教堂(広島県福山市東町2丁目4-5 ℡084-924-5759)
参加費
無料 ※僧侶・門徒問わずどなたでもお越しいただけます。
講師
絵解き 西山 克(関西学院大学・文学部教授)
音解き ファンファーレ・ロマンギャルド
影絵人形劇影像 蝸牛車
内容
地獄絵「熊野観心十界図」の解説(絵解き)を聞き、その世界を基に「組曲 六道」の演奏(音解き)と、六道輪廻を巡る影絵人形劇の映像を楽しむ…これぞ地獄尽くし!
日程
13:00 受付
13:30 開会式
13:50 地獄絵絵解き
15:45 音解き(影絵映像付き ライブ演奏)
16:30 閉会式
お供物特集(前編)
西本願寺最大の年中法要、御正忌報恩講法要が1月9日~16日まで盛大に厳修されました。
御影堂(ごえいどう)の中心となる御真影様(ごしんねいさま:親鸞聖人御木像)の周囲は雅やかにお荘厳がなされていますが、その中でも破壊力抜群のビジュアルで目を引くのがお供物(おくもつ)です。
今年の報恩講のしおりの表紙にもお供物が描かれていました。
餅や落雁、果物などを積み上げたお供物は直径20センチ弱、供笥(くげと読みます、お供物をのせる台のこと)を含めると、高さは80センチにおよびます。もっとも大きな「千盛饅頭」は高さ1.5メートルにもなり、咲き乱れる椿の装飾がお供物の王者という風格を漂わせています。
“報恩講期間中は、本願寺渡り廊下にて、荘厳具・仏華・供物などの展示がなされているので目の前で拝見することができます。”
供物は、尊前に供える餅・菓子・果物などのことをいいます。
本願寺の御正忌報恩講法要においては、御真影様の御前に10具(10対)の供物を内側より、彩色餅・白雪香・山吹・洲浜・蜜柑・紅梅糖・松風・紅餅・銀杏・千盛饅頭の順にお供えされます。
荘厳仏具で彩られた御影堂内陣のなかでも、これら10具のお供物が立ち並ぶ姿は圧巻です。
お供物詳細参考:本願寺勤式指導所ホームページ
これらすべては、銘菓「松風」で有名な、御供物司「亀屋陸奥」が口伝で継承されてきました。創業当時から西本願寺へ作り続け納めてきた、その歴史は500年にものぼります。
添加物は一切用いず、豪華で精巧に積み上げられたお供物からは、菓子職人のただならぬ心意気を感じます。
餅の原料には全国の門信徒から集められたもち米が使われるなど、徹底した宗祖親鸞聖人への想いが込められています。
写真:「本願寺報恩講しおり」より転載
さて、西本願寺だけではなく、一般の寺院においても、法要の際にはお供物をいたします。もちろん、お供物の準備に費やすことができる時間、人員や予算など全ての法要において、
「絢爛豪華にお供物を!」
というわけにはなかなかまいりません。しかし、報恩講法要や慶讃法要など、特別大切になされる法要等ではそれぞれに工夫やこだわりを見ることができます。
例えば、備後の中には住職自らが落雁を1から手作りし、
ご門徒の皆さまと完成させていくというお寺があったり、
“これは匠の域ですね”
法要後に仏様からの”お下がり”として、参詣者にお配りしやすいものを吟味して選ばれ、美しく見えるように工夫をこらしておられるお寺など、お供物の様式も様々です。
“ズレないようにまっすぐ重ねていくというのも大変な作業です”
「子供報恩講」という子供たちの法要を開かれて、子供たちに喜ばれるものを考えてお供えされることもあります。
その中で、備後地方で特に報恩講法要でよくお見かけするお供物を1つご紹介いたします。
いつどのようにして始まったものなのか、備後地方を中心に伝わってきたものなのか、詳細を確認することはできませんでしたが、古くからずっと続いてきた伝統的なものであるということは間違いありません。
※詳しく知っておられる方があればぜひご教授ください!!
作り方もお寺によって微妙に違いがあるようです。
まず原料に米粉ともち米を混ぜたものを搗いて棒状にしていきます。
分量も3:2で混ぜるというお寺もあれば、米粉100%でされるというお寺もあります。
それを斜めにカットしていきます。
カットする太さもそれぞれのお寺によってこだわりがあるようです。
輪ゴムなどで根元を止めていきます。
止めたところが目立たないように、お餅と同じ色のゴムを使われたり、透明のゴムを使って作られるというお寺もあります。
完成です!
蓮華の花が咲くような姿から「蓮華盛」と称されたり、花びらのような姿から「花びら餅」と呼ばれます。
こちらは白餅だけで作られ、餅を切るのに肉を切る道具を用いたものです。
色彩鮮やかに作られるお寺もあります。
「蓮華盛」は始めは垂直で止められています。それが、冬にストーブなどで本堂内がじんわりと温まっていく”熱”の伝達によって、少しずつ花びらが開いて咲いていくかのように、だんだんと曲線を描いていきます。法要の間に、開いていく過程も楽しむことができるんですね。
この特色をお聞きしながら、私たちも仏様のお慈悲のぬくもりによって、少しずつ仏法をよろこぶ心の花びらが開いていく。そしてお念仏の大輪を咲かせるという、ぬくもりによって「蓮華盛」が開いていく姿に、そんな味わいを重ねさせていただいたことです。
法要後お供物を下供して、参詣者にお配りすることがあります。そんなとき「お供物は仏華の後ろに隠れて見えにくかったから、どんなのをされていたのか気が付かなかったよ!」と言われることがよくあるそうです。
お供物だけに限らず、心をこめてお荘厳されたお内陣を、改めて注目しながら見てみるというのも、お寺参りの楽しみの1つになるのではないでしょうか?
「お供物特集(後編)」ではお供物の「実用例集」ということで、さまざまなお供物をご紹介していきたいと思います!!
またぜひ、ご一読ください!!